機械の非常停止

 機械の非常停止について(村山)

 機械の定義をご存知でしょうか。

 ISO12100(JIS B 9700)によると『連結された部品または構成品の組み
 合わせで、そのうち少なくとも一つは適切な機械アクチュエータ、制御
 および動力回路を備えて動くものであって、特に材料の加工、処理、移動
 および梱包といった特定の用途に合うように結合されたもの』と有ります。

 したがって圧空、真空、油圧、電気等で制御できるアクチュエータを
 持ったものです。

 機械は機械体へのダメージ、再稼働への準備等に支障が無ければどのよう
 なタイミングで非常停止をかけても問題有りません。
 しかし実際の装置は複雑な制御や機構で構成されているため制御側面と
 機械体の側面で非常停止を考えないといけません。

 制御面ではマイコン等を含んだコントローラの使用が不可欠となっており、
 国内では自動機、生産設備等のメインコントローラとしてPLCが圧倒的に
 多数を占めています。

 また汎用ロボット、専用コントローラ、FA PC(組み込みOS + HDD無し)、
 組み込みボード等も装置内で使用されています。

 これらのコントローラはランダムな非常停止(電源遮断)に対応すべく設計
 されています。しかし信頼性や供給体制に不安がありますが価格の面から
 汎用PC + Windows 構成のコントローラを使用する機会もあります。

 汎用PCの場合、非常停止に対してはまったく考慮されていないため外部に
 UPS等の補助機器を付けて対応することになります。

 物理的(機械体の)側面からは全ての動作は即停止が理想と思いますが処理
 内容によっては即停止してはいけないもの、または即停止出来ない物が
 あります。例えば高速移動中の重量ワークを即停止した場合、ワークが
 どこかへ飛んでいってしまう可能性があるし、機械に大きなダメージを
 与える可能性もあります。また慣性があるため即停止できない状態です。

 JISおよびISO規格の要求では非常停止は停止カテゴリーの分類として
 駆動部への電源供給を即時に直接遮断断する方法(停止カテゴリー0)、
 制御回路からの運転停止信号により、機械駆動部の停止機能が働き、
 その後電源供給が遮断する方法(停止カテゴリー1)のどちらかをとる必要
 があります。

 前述のように物理的制約がある場合は停止カテゴリー1の方法をとること
 となります。

 また非常停止は安全対策の補助機能とし分類されているため本質的な安全
 対策ではありません。

 本来、非常停止で装置を停止すること自体あってはならないことと思って
 います。





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