IEC 61131-3 の普及

 村山が「IEC 61131-3 の普及」についてお伝えします。

 欧州を中心に PLCプログラミング仕様の標準化を目的として1993年に国際規
 格IEC 61131-3が発行されました。
 国内では1997年にJIS B 3503に採用されています。

 欧州ではほぼ100%がIEC 61131-3準拠品のPLCで、米国においてもかなりの割
 り合いで準拠製品が使用されているようです。

 国内のPLCメーカは10社以上といわれていますが、よほど特殊でない限りIEC
 61131-3準拠品の入手が可能となっています。
 最新版を準備すれば特に意識せず準拠品を使用することとなります。
 もちろんラダー言語も規格言語の一つですので問題なく今まで通り使用でき
 ます。

 PCソフトの開発環境には及びませんが開発支援用ソフトもレベルアップして
 おり、かなり使いやすくなってきています。
 ただ、IEC 61131-3 ではプログラミング言語の統一を目指しており国内では
 各メーカ間で開発支援用ソフトの統一性がなく、独自仕様です。
 言語自体をいくら統一しても開発支援用ソフトの使用方法の習得で手間取っ
 てしまいます。

 欧米で使用頻度の高いソフトウェアPLCというものがあります。
 こちらは 3S 社のCODESYS、またはPHOENIX CONTACT 社のSoftware GmbHの
 OEM がほとんどのようで、国内でも両者いずれかのOEMでソフトウェアPLC
 またはPLCが存在します。
 若干のカスタマイズが施されてはいますがベースが同じなので操作方法が統
 一されておりハードを変更しても違和感なく使用できるメリットがあります。
 国内のPLCメーカにも考慮してもらいたい点です。

 IEC 61131-3規格準拠で新しい概念を取り込んだPLCですが、ラダー以外の言
 語の使用について、大手での使用実績等は耳にしますが普及率としてはまだ
 低いように感じます。
 実際メーカサポートへ問い合わせを行うとラダーについてはかなりの確率で
 即答を頂けますがラダー以外の言語になるとほぼ調査後の再回答となります。

 まだまだラダー主体で問題がないかもしれませんが規定された 5言語で
 アセンブラのようなIL(インストラクションリスト)は少々時代遅れを感じて
 いるため、これを除いた以下の3言語の利用はとても便利です。
 ・FBD(ファンクションブロックダイアグラム)
 ・SFC(シーケンシャルファンクションチャート)
 ・ST(ストラクチャードテキスト)
 
 習得に若干時間がかるかもしれませんがアプリケーションの内容にもより大
 いに利用したいと思います。



機械部品の防錆処理

 小平が機械部品の防錆処理についてお伝えします。

 部品の防錆処理方法は、メッキ処理、塗装処理の2種類の処理を使用して
 います。
 両方の処理の膜厚は、概ね50マイクロメートル以下と薄い皮膜ですが、
 メッキ処理は精密金属部品に使用し、塗装処理は装置外装の板金部品に使用
 しています。

 弊社で通常使用しているメッキ処理は、鉄系金属部品には無電解ニッケル
 メッキ、三価クロムメッキを使用しています。

 使用選択の基準は、以下の通りです。

 ・無電解ニッケルめっき
   最小皮膜が2~3マイクロメートルと薄く部品表面に均一に密着して
   いるためベアリングの組み付け等の精密組立が行えることと、メッキ
   液が浸透するところであれば、部品の角まで綺麗に皮膜で覆うことが
   できます。

   メッキ処理後の色合いもステンレス調になるため製品として高級感が
   出て良いと考えております。実際、三価クロムメッキ、黒染めに比べる
   と高価なメッキ処理となります。

   短所は、メッキ処理前に金属表面の切削油等を綺麗に洗浄しないと、
   メッキ被覆が変色したり、メッキが剥離することがあります。

 ・三価クロムメッキ 
   以前は、ユニクロメッキという六価クロムを使用したメッキ処理を使用
   していましたが、六角クロムが人体に対し悪影響があるということで、
   近年は自然界に存在し環境にやさしい三価クロムを使用したメッキが
   主流になっています。

   以前は、弊社も電装盤や板金の金具部品に使用していましたが、六価
   クロムから三価クロムに切り替わる時に三価クロムを使用したメッキ
   処理の価格が高騰し無電解ニッケルめっき処理費用よりも高価になった
   ため、現在はボルト部品にしか使用していません。

 ・塗装処理
   主に焼付塗装として装置外装の板金カバー部品の防錆処理として使用
   しています。
   塗装ですので色を自由に指定できるのが良い点です。お客様の希望色の
   装置にしあげることが可能になります。
   工業製品として一般販売されている部品の塗装色を使用すると費用を
   おさえることが可能で、製作時期が違う装置でも色の誤差が少ないです。 


 今回は、鉄系金属部品の防錆処理として主に使用している処理について記述
 しましたが、その他の表面処理も部品の使用に適したものを選択し使用して
 います。 

 その他の材料の表面処理についても今後話させていただきます。




経験より論理的思考

 望月が「経験より論理的思考」についてお伝えします。

 もの造りをしていて必要となるのは、人目をひくようなデザインセンス,
 経験と知識を生かしたすばらしい技術力など、いろいろあるかと思いますが、
 個人的にはミスが発生した時のリカバリ能力こそ一番大事だと思っています。

 納品時やお客様の立会いの時に予想外の問題が起こり”早急に事態を収拾
 つけなければ帰れない!”なんて事が残念ながらよくあります。

 そんな時、人間はどうしても過去の失敗から同じようなケースを思い出し、
 その時成功した対処法に頼ってしまいがちなのですが、私の仕事ではそれ
 をやると確実に“ハマリ”ます。


 シリアル通信を多く使う装置で、一つの通信ラインがまったく通信できない
 事がありました。

 データの送受信の配線にはツイストペア線が良く利用されるのですが、信号
 名の記述自体がA+とかB+とか非常にわかり辛いのでこの線が逆に配線されて
 いる事が多く、今回もそれだと決め付けて配線を入れ替えて何度試してみて
 も復旧しません。

 実は通信できないシリアルポートのハードウェア的な不具合で、すぐ隣に
 同じ通信仕様の機器があったのでそちらに差し替えるとすぐに原因が判明
 したのですが、配線のみを疑って無駄に現場で半日過ごしてしまった事が
 あります。


 過去の実績,経験,さまざまな知識,それらはもちろんすばらしい財産です。
 でもそんな過去の自分に頼って、考える事を放棄していませんでしょうか?

 結局、思い出すよりじっくり考えた方が問題解決が早い事が多いんです。






製品開発

 藤森が製品開発についてお伝えします。

 製品開発について機能,製品構造等が決定すると、必然的にこれに合った
 開発が必要になってきます。

  1、設置場所の条件
  2、機能内容の増設
  3、使用条件,環境,作業性
  4、製品の形,大きさ,色
  5、新規開発、用途に合わせる
  
 以上のことを踏まえながらイメージして図面に起こす。

 初めに操作性とデザインの融合を考える。
 これでほとんど外観が決まるので、初期の打ち合わせの図面となります。

 操作性とデザインの融合に一番時間がかかりますが、一番大事な作業です。
 気が抜けません。 

 なかなかの出来栄えと自分で賛辞しますが、最終的にはお客様に見て頂いて
 判断してもらいます。

 最終的には使って頂いて「良かった」と言ってくださることが一番ですね。

 常に使用者側目線を忘れずに設計することですね。




長期使用のための装置メンテナンス

 村山が「長期使用のための装置メンテナンス」についてお伝えします。

 装置を長年使用するためには適切なメンテナンスが必要です。
 構成方法にもよりますが電気制御機器、特にコントローラとなる機器の選択
 が難しいところです。


 FA専用コントローラやPLC等は長期供給を保証していますがGUIの使用を前提
 にOSにWindowsを利用しなければならない場合もかなりあります。 

 汎用のWindows PCを利用した制御では問題点を多く抱えてしまいます。

 PLC等の専用コントローラはメーカ側で置き換えを考慮した後継機を準備し
 ている場合がほとんどですがコスト重視で廉価版の汎用PCを使用した場合、
 ハードの更新が早く一年後には同PCの入手が困難な場合がほとんどです。

 またHDDやDVDドライブ等の可動部品を使用している場合、24時間長期安定可
 動に耐えがたく、故障の最大原因となりえます。

 長年の使用で立ち上げ速度や実行速度に弊害が出てくることは既知の事実の
 ようです。

 OS (Windows)についても10年程度しかサポート期間が無く、サポート期間が
 過ぎるとその時点で入手可能なハードではOSに対応できない等の不都合が生
 じます。

 増設ボード等を利用している場合、OS用のドライバーソフトがボードメーカ
 側で準備されていても過去の主流であったISAやPCIバスのボードは再利用で
 きません。

 新たな増設ボードが必要となり、アプリケーション側のソフトも変更の可能
 性が出てきます。

 前述の不都合に対応するため様々な方法がありますが FA用の Windows対応ボ
 ードの使用が前提となりそうです。

 FA用のWindows対応ボードであれば過去のOSや組み込み専用OS、増設ボードの
 旧タイプバスに対応したものがあるので目的にあった選択が可能です。

 長年の使用では制御系ハードが壊れてしまうことを考慮しなければなりませ
 ん。
 新規製作できない場合、代替え等の対応で存続させることとなります。
 その際、いかにコストをかけず更新できるかは設計時に考慮しておきたいこ
 とです。
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